水辺に生きる気高い夜の花「サガリバナ」の魅力に迫る


沖縄の夏の夜の風物詩「サガリバナ」。
那覇市首里では昔から「キーフジ」という名称で愛され、本島の中部に位置する西原町では「さわふじ」と呼ばれ町花木として親しまれています。

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この「サガリバナ」、日本全国どこでも見られる花ではないこと、
みなさんご存知でしたか?

サガリバナの魅力

「サガリバナ」は、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地方に分布しています。
日本で亜熱帯地方というと、奄美大島より南の地方。
葉が青々としていて、まさに暑い地方の植物というイメージの「サガリバナ」は、マングローブなどと共に水辺に生え、沖縄では毎年6月下旬から10月頃まで、その姿を見ることができます。
また、花と香りが美しいことから、琉球王朝時代には高貴な方のお屋敷で、庭園樹として重宝されました。

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「サガリバナ」の一番の魅力は、花の咲く時間帯です。
夜、日がすっかり落ちてしまう頃に咲き始める「サガリバナ」。
朝、日が昇る頃には、ほとんど咲いたばかりの美しい姿で花を散らせます。

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上の写真が午後7時のサガリバナの様子です。
その美しい花は、まだほんの少ししか開いていません。

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午後9時頃。
暗闇の中で芳香とともに咲く「サガリバナ」は、凛々しさや気高さを表現しているよう。
とても魅力的な姿を見せてくれます。

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サガリバナを見るには

「サガリバナ」の生育地は、沖縄県内の様々な地域に広がっています。
北部は大宜味村の塩屋湾などの水辺に多く、海洋博記念公園にも生育しています。
西原町内間御殿に生えている「サガリバナ」は、樹齢が400年を超えていて、「おきなわの名木」に認定されていますし、那覇市内でも首里だけでなくさまざまな場所で、見事な「サガリバナ」が見る人たちを楽しませてくれています。
離島の石垣島でも、カヌーでめぐる「サガリバナツアー」が人気ですね。

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そんな「サガリバナ」を楽しもうと、「サガリバナ」が生育している様々な地域で、ナイトツアーやモーニングツアーを行っています。
今回、私は7月最初の週に行われた、那覇市首里の瑞泉通りの夜間ライトアップイベントに足を運びました。

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「サガリバナ」の開花具合にあわせて、予定時刻より30分程遅く開始したライトアップ。
当日は、特定非営利活動法人「おきなわ環境クラブ」さんの案内のもと、週末の2日間で約1000人の方が瑞泉通りを訪れ、気高い水辺の花「サガリバナ」を眺めたり、写真に残したりと、思い思いの時間を過ごしたのだそうです。

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また、イラストレーターとしても活躍中の「おきなわスローツアー」の高野さん。
普段は、那覇市の中心・国際通り周辺の「壺屋と牧志公設市場」のお散歩ツアーを毎日開催していますが、「サガリバナ」の美しい今の時期には、夜のお散歩ツアーも実施中のようですよ。
今回のライトアップイベントの前にも1時間ほど、首里を案内していただきましたが、歴史や建造物や自然の見どころの説明をしてもらいながらの1時間は、アッという間でした。

◆ツアーの紹介◆

『おきなわスローツアー』
公式ブログ:おきなわスローツアー
Facebookページ:おきなわスローツアー

◆まとめ◆

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亜熱帯地方の水辺に生きる、気高い夜の花「サガリバナ」。
その魅力的な姿は、琉球王朝時代から人々に愛されて来ました。
夏の夜の風物詩「サガリバナ」を、夏の沖縄でぜひ一度探してみてください。

詳しい生育地域は、「おきなわ環境クラブ」さんの公式サイトがおすすめです。
おきなわ環境クラブ | 水辺のコラム

◆団体の紹介◆

『特定非営利活動法人 おきなわ環境クラブ』
場所:沖縄県那覇市国場370−307(国場事務所)
公式サイト:特定非営利活動法人「おきなわ環境クラブ」
問い合わせ:098−833−9493


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沖縄と人と泡盛を愛する、 ハブリッドの自由人担当のクダカです。